ツイスターリングとは
ツイスターリング(xリング)は、図aのようにツイスターリング(xリング)の線径断面がX形状になり、4面のリップ形で構成することから一般的にXリング(xリング)と呼ばれ、Oリングのように取り扱うことができます。Oリングではご不安、あるいは問題時に、ツイスターリング(xリング)を用いると、 シール効果は大幅に向上いたします。
ツイスターリング(xリング)は、取り付け時のしめ代による反発面圧力と、流体圧力が発生する面圧力の和により、確実なシールができます。(図bとc)
ツイスターリングの特徴
ツイスターリング(xリング)はOリングと較べ、複数の優れた特性があります。
(1) ねじれる可能性がない | Oリングは、往複運動用に用いた時、溝内でねじれる場合がありますが、ツイスターリング(xリング)は、X形状断面により、ねじれる心配がありません。 |
(2) 低摩擦・長寿命 | ツイスターリング(xリング)は、Oリングに較べ、半径方向のしめ代が少なくてすみます。このため接触圧力がより小さくなり、摩擦および摩耗もより小さくなるために、ツイスターリング(xリング)は耐久性に優れています。必要な最低しめ代は、ツイスターリング(xリング)の幅の5%であり、確実なシールが行えます。 |
(3) シール性が良い | ツイスターリング(xリング)は、接触圧力が断面全体に分散されるので、Oリングより漏れが少なくなります。 |
(4) 成形バリの シール不良が少ない |
Oリングの内・外周にある成形バリは、シール性を損なうことが多いものですが、ツイスターリング(xリング)は、バリがシールを行うリップの谷間にあるので、シール性を損なうことがありません。 |
(5) 豊富な材質 | ツイスターリング(xリング)は、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EP)、クロロプレンゴム/ネオプレン(CR)、フッ素ゴム/バイトン(FKM/FPM)、シリコーンゴム(Si/Q/VMQ/SR)、フロロシリコーンゴム(FVMQ)等に対応ができます。 |
(6) 豊富なサイズ | ツイスターリング(xリング)は、US・Standard AS568に準拠して、豊富なサイズがあります。 |
ツイスターリングの用途
ツイスターリング(xリング)は、内径、外径シールの両方に使えます。
(1) 運動用シール | 往復運動、揺動、回転および螺旋運動 |
(2) 固定用シール | 半径方向および軸方向 (図d) |
ツイスターリングの仕様
(1) 圧 力 | 最高約40MPa (バックアップリング使用/PTFE) |
(2) 速 度 | 最高約0.5m/s (往復運動用) |
(3) 温 度 | 約-54°~200°C (ゴムの材質による) |
(4) 材 質 | ツイスターリング(xリング)の材質は使用流体、温度を考慮して選定して下さい。硬度は圧力およびシールすべきすき間に関係します。 サイズ表Aの最大直径すきまは硬度70°Hsが基準になっています。これよりすきまが大きくなる場合は、バックアップリングを入れるか、またはツイスターリング(xリング)の硬度を高くする必要があります。 |
ツイスターリングの設計
(1) サイズの設定 | シールする内径、あるいはロッドの外径がわかれば、次の条件を適用して、最適なサイズのツイスターリング(xリング)が選べます。 ・外径シールの場合 ツイスターリング(xリング)の外径を、対応する溝の内径と同じにするか、最高2%より小さくすると、溝内でわずかにしめ代が生じるので、倒れが防止できます。 ・内径シールの場合 ツイスターリング(xリング)の内径を、対応するロッド外径と同じにするか、約0.2~0.3mmより大きく、または対応する軸の直径よりも約1%大きくします。この場合には、ツイスターリング(xリング)の組付けはさらに容易になり、また寿命も延びます。 ・固定用シールと運動用シールの場合 固定用シールの場合は、断面が比較的小さいツイスターリング(xリング)で十分ですが、運動用シールの場合は、より大きい断面のツイスターリング(xリング)を選んで下さい。摩耗がより少なく、許容公差範囲がより広くなることが利点です。圧縮ひずみがより小さく、そして、シール性がよりよくなります。 サイズ表Cは、ツイスターリング(xリング)を運動用で用いる時の適切な寸法です。 |
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PDFカタログ:ツイスターリング(Xリング)
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